米軍普天間飛行場に配備されている新型輸送機オスプレイの佐賀空港への暫定移駐案を防衛省が当面見送る考えを示したことに、沖縄県内の関係者は9日、沖縄側に具体的な説明がない状態であることから、戸惑いや静観の姿勢をみせる。県の又吉進知事公室長は「佐賀県知事や県民の考えもある中で、一つ一つに沖縄側がコメントするのは適切ではない。それほどデリケートな問題だと認識している」と述べ、協議段階で一喜一憂しない考えを強調した。

 仲井真弘多知事が昨年12月に沖縄の負担軽減策として、普天間飛行場の5年以内(2019年2月まで)の運用停止を要求。佐賀移駐は政府がみせた初めての動きだが、その難しさを露呈した形になる。

 又吉氏は政府に対し「県民感情として、航空機が飛んでいないことを実感できるように運用停止を目指してほしい」と、県の要望に沿った負担軽減の実現に取り組むよう期待した。

 米軍が部隊移転の伴う暫定移駐に難色を示していることには、「米側の誰がどのように言っているのか、など分からない。政府との負担軽減推進会議でもそういった話は出ていない」と話した。

 普天間飛行場を抱える宜野湾市の松川正則副市長は「報道でしか聞いておらず、市として確認してないので現段階では答えられない」と慎重に言葉を選んだ。

 普天間飛行場の移設先とされる名護市の稲嶺進市長は「もともと、米側はオスプレイを移転させる意向はなかったはずだし、政府もこれまでオスプレイの運用について日本は口出しできないと言い続けてきたはずだ」と指摘。「それなのに突然、付け焼き刃のように他県に持っていくという話になった。県知事選を前に、仲井真知事の影響力につなげたいとの思惑があったのだろうが、あまりに稚拙すぎてみっともない」と語った。