2014年夏の全島闘牛大会(主催・県闘牛組合連合会、後援・沖縄タイムス社)が10日午後1時から、うるま市石川多目的ドームで行われた。ことしの開催はたまたま旧盆ウークイと重なったが、例年並みの2500人が詰め掛けた。闘牛人気の根強さが感じられたが、アトラクション(鼓衆若太陽による太鼓演舞)、優勝旗の返還、主催者等のあいさつなど一連のセレモニーの後に対戦の火ぶたが切られた。

有心富士若(右)に腹取りを決め、6度目の中量級王座防衛を果たした闘将ハヤテ

怒とうの勢いで大蛇王(右)を押し込む龍天龍鬼丸

夏の全島闘牛大会 対戦結果(左側が勝ち牛)

有心富士若(右)に腹取りを決め、6度目の中量級王座防衛を果たした闘将ハヤテ 怒とうの勢いで大蛇王(右)を押し込む龍天龍鬼丸 夏の全島闘牛大会 対戦結果(左側が勝ち牛)

 5分前後の対戦間隔を置きながら次々に10組の激戦が繰り広げられ、観客の目は激しく押し合う2頭の巨体にくぎ付け。勝負が決まる大迫力場面では何度も大歓声が上がるなど、延々2時間にわたって闘牛の醍醐味(だいごみ)を堪能した。

 注目のタイトルマッチ(中量級、軽量級全島一優勝旗争奪戦)は、中量級チャンピオンの闘将ハヤテが有心富士若の挑戦を退け、6度目の防衛を果たした。軽量級は挑戦牛の龍天龍鬼丸が大蛇王を下し、新チャンピオンとなった。

 中量級(体重970キログラム以下)は今大会の結びの一番にふさわしい大熱戦。ハヤテと富士若が対戦開始と同時にがっぷりと組み合い、力のこもった押し合いを展開した。観客の肩が何度も左右に揺れる、まさに一進一退の攻防となり、場内の熱気は一気にヒートアップ。暑さ対策で配られたうちわが随所でフル回転し、観客は自前の涼を取りながらの観戦となった。

 果てしない攻防に観客が思わず固唾(かたず)をのんだ18分すぎに勝負が急展開した。先に疲れた富士若が舌出し(疲労困憊(こんぱい))となり、一瞬体勢がぐらつくや否やここを勝機とばかりハヤテが強烈な押し込み一発。たまらず柵際に敗走する富士若にハヤテがダメ押しの腹取りを決め、完勝した。ハヤテは無傷の11連勝で近年まれな6連覇を達成した。

 軽量級(体重850キログラム以下)は挑戦牛の鬼丸が終始、現王座の大蛇王に圧力をかけ続け、主導権を握った。大蛇王は防戦一方で、柵を背にする場面が目立った。

 対戦開始6分、鬼丸が力強く前進すると、大蛇王はじりじりと後退。何とか体勢を立て直そうとする大蛇王だったが、怒とうの勢いで押しまくる鬼丸を止められず、あっという間に柵際に。目にも留まらぬ速さで鬼丸の腹取りがさく裂し、もろくも大蛇王が横転した。何とか立ち上がった大蛇王だったが、ここで戦意を喪失して敗走。この瞬間、鬼丸が新チャンピオンとなった。鬼丸は過去2度この軽量級王座に挑戦したが、失敗。三度目の正直でようやく悲願のタイトルを獲得した。

 次回は24日午後1時から1957年生「東北復興支援チャリティー大闘牛大会」。(又吉利一通信員)