沖縄県農林水産部と農林水産省那覇植物防疫事務所は、ナス科植物の果実に寄生するナスミバエが沖縄県内で増加傾向にあるとして、農薬散布などの防除対策の徹底、寄生が目立つシマトウガラシの生果実を県外や未発生地域に持ち出さないよう県民や観光客に注意を呼び掛けている。

テリミノイヌホオズキに寄生するナスミバエ

 2010年に沖縄本島で確認されて以降、発生範囲は縮小傾向だったが、13年度は11市町村134地点、14年度は7月末時点で21市町村78地点に増加。石垣島や宮古島では発生していない。

 沖縄本島中部での発生が多く、家庭菜園などで栽培され、農薬が散布されていないシマトウガラシ、雑草のテリミノイヌホオズキなどに寄生。農薬散布が行き届いたトマトやピーマンなどの畑での被害は少ないという。

 ナスミバエは東南アジア原産で、国内では沖縄だけで発生している。体長約6ミリで羽の先端に黒点、腹部全体が茶色っぽいことが特徴。ナス科植物の果実に卵を産んで繁殖する。

 県や同事務所によると、ウリミバエなどに比べ寄生植物が限定的で、防除を徹底すれば被害拡大を防げると判断し、トウガラシの移動禁止ではなく、自粛の注意喚起にとどめた。今後、県民や観光客へのチラシの配布、発生地域での定期的な薬剤散布などに取り組む。