【宜野湾】沖縄国際大学で16日開かれた同大沖縄法政研究所主催の米軍ヘリ墜落事件10年連続企画シンポジウムでは、パネリストから、海兵隊が沖縄に駐留する根拠が無いことや、基地の存在が経済発展の阻害要因になっているなどの意見が上がった。

ヘリ墜落や名護市辺野古への新基地建設などについて意見を述べるパネリスト=16日、宜野湾市・沖縄国際大学

 元県副知事の座喜味彪好(たけよし)さんは、10年前のヘリ墜落について「普天間飛行場があり米軍機が飛んでいる以上、起こるべくして起こった事件であり、今後も起こりうる」と、墜落の危険が今も続いていることを危惧。同飛行場の撤去を求めた。

 かりゆしグループCEOの平良朝敬さんは、那覇市の新都心や北谷町美浜の返還後の経済波及効果を示し、基地返還によって経済が発展した現状を説明。「軍事的抑止力ではなく、沖縄から交流と物流を軸とした抑止力を展開できる」と力説した。

 沖縄タイムス社の長元朝浩専任論説委員は、普天間に駐留するオスプレイを佐賀空港へ移転するという政府の案に対し「沖縄でなくてもいいということを政府が証明した」と指摘。名護市辺野古への新基地建設に軍事的理由はなく、既に破綻していると批判した。

 県議時代に、辺野古への移設を推進していた前自民党県連顧問の仲里利信さんは、現在の計画について「200年の耐用年数で、使用期限もない。軍艦が横付けできるバースが付き、オスプレイやステルス戦闘機が配備されるなど、後出しじゃんけんで、新基地建設そのものだ」と批判。イデオロギーではなく、県民がアイデンティティーをもって一枚岩になることが大事だとした。

 前琉球新報社代表取締役社長の高嶺朝一さんは、常に県民世論の7割が反対し「ヘリ墜落などにより、米軍事件に対する県民の怒りの沸点は低くなっている。辺野古のゲート前に多くの人がいけば工事はできなくなる」と、県民の運動が工事に影響を与えるとした。