【北中城】村荻道区の有志会がこのほど、区北東部の小高い森の中にある湧水タチガー(井戸)の水を利用し、3カ所の棚田を作った。タチガーの水と休耕地の利用で「食農」「食育」「清浄野菜」など、子どもたちへの情操教育を呼び掛けてきた同区役員の比嘉次雄さん(59)は「区民の理解と協力で、田んぼを作ることができた。7月下旬に水を張ったが、早くもゲンゴロウやミズスマシが生息し、子どもたちの学習の場になっている」と完成を喜んだ。

田んぼの中で徒競走に興じる村荻道区の子どもたち=北中城村荻道区底田原

 田んぼの場所は、タチガーから東側下方約50メートルの底田原(すくたばる)の段丘状の休耕地。1つの広さが約250平方メートルで、9月にはそれぞれの田んぼに稲、クレソン、ターンム(田芋)を植える予定だ。

 比嘉さんと安里邦雄自治会長は「実りの時には盛大に収穫祭を開きたい」と話した。村内小中学校の、水生動植物の観察の場としての活用も図りたいという。

 13日には、集落の子ども会約50人が水を張った田んぼに入った。泥んこになり、足を取られながらも「泥投げ」「徒競走」「土手すべり」などを楽しみ、歓声を上げた。

 泥んこ遊びに夢中になっていた安里未蘭さん(12)、星花さん(11)、祐雅君(6)、心斗ちゃん(2)の姉弟は「プールより楽しい。顔が泥だらけになったけど、田んぼから出たくなかった」と興奮した様子。豊里結さん(10)、優君(8)、未緒さん(7)姉弟は「泥水も少し飲んだ。徒競走は足が思うように動かなかったが、とても楽しかった」と満面の笑みだった。

 子どもたちの遊びを眺めていた区子ども会育成役員の安里裕子さん(39)は「日ごろ体験できない貴重な場を、子どもたちのために作った関係者に感謝」と礼を述べた。(翁長良勝通信員)