9月閉店予定の沖縄三越は22日、那覇市内のホテルで臨時株主総会を開き、株主を総入れ替えする議案10件全てを賛成多数で承認した。関係者によると、株主の一部から反対があったが、効力が発生する10月1日からリウボウホールディングス(リウボウHD)と地域経済活性化支援機構が経営権を引き継ぐ。総会の承認を受け、沖縄三越の再生計画は本格的に動きだす。(照屋剛志)

 審議したのは、「全部取得条項付種類株式への定款一部変更」など10議案。沖縄三越の普通株式を種類株式へ変更し現株主から無償取得。取得後は、資本金と準備金の全額10億1150万円を減資し、リウボウHDと同機構が新たに発行した株式を1億円で取得する。

 一連の手続きは10月1日付で効力が発生。同日から「リウボウ商事」に社名を変更し、空港売店などの3事業を引き継ぎ、百貨店跡での新事業に取り組む。

 再生スキームを主導する同機構は当初、全株主の理解を得て、無償譲渡を求める考えだったが、個別株主全ての同意を得るのは「事実上困難」と判断し、株主の議決権の3分の2の賛成で無償譲渡が可能となる定款の変更で対応した。

 一方、百貨店建物の賃貸借契約を継続させ、円滑に事業を引き継ぐには沖縄三越という会社の枠組みを一定残す必要があった。

 ただ、資本と経営陣の総入れ替えに加え、本業の百貨店事業も終了し、従業員の解雇も伴うことから沖縄三越の実体はなくなる。「沖縄三越の再生」というより、リウボウHDと同機構に引き継ぐ3事業のスムーズな移行と新事業の開始を優先させた形だ。

 経営権を引き継ぐリウボウは資本金1億円の65%、同機構が35%を出資する。総会では同機構が2017年3月末までに支援を終える仕組みも決めており、2年半で事業を軌道に乗せることも注視される。