台湾大手のセメントメーカー、嘉新水泥(嘉新セメント、台北市)が、那覇市松尾の國映館跡に隣接し、国際通りに面する個人所有の商業ビル(5階建て)とその敷地(約60平方メートル)を取得したことが26日、分かった。嘉新は取得済みの周辺土地を合わせて約4790平方メートルの区域でホテルと商業施設の建設を計画する。ホテルは嘉新のグループ企業で台湾のホテル運営大手、雲朗観光が運営することも決まり、早ければ来年にも着工する見通しだ。

台湾の嘉新セメントが新たに取得した5階建て商業ビル(右)とホテルの計画地=那覇市松尾

 商業ビルと土地の取得価格は約1億円とみられ、嘉新が6月以降取得した土地などの不動産の取得総額は約35億円となった。一帯はホテルと商業施設として開発する予定で、同社は行政機関や県内の不動産、企業関係者を訪ね、市場調査を進めている。

 ホテル運営を担う雲朗観光は台湾で5ブランド13ホテルのほか、イタリアで5ホテル、中国で1ホテルを運営している。日本でのホテル運営は初めてで、沖縄では新ブランドを立ち上げて運営する計画。雇用人数は台北市内にあるホテルと同規模であれば300人ほどになるという。

 開業時期は未定とするが、雲朗観光の広報担当者は沖縄進出の意義について「日本進出の足掛かりになる上、観光市場としてとても魅力的」と話した。

 不動産関係者や自治体関係者によると、嘉新セメントは沖縄での不動産投資を積極的に進める方針で、県のMICE施設建設の候補地となっている豊見城市豊崎や与那原・西原のマリンタウン東浜にホテルの開発計画を提示しているほか、本島北部地域でも投資案件を探っている。