沖縄県は29日、地震や津波、台風など災害時の観光客へ具体的な対応策を定める観光危機管理基本計画(仮称)の素案を公表した。平常時の減災の取り組みから危機発生後の回復まで段階ごとに必要な対応策を列挙。国や県、観光関連事業者など関係機関の役割を明確にした上で災害やテロ、感染症、大気汚染など危機の事象別に具体的な行動計画の策定につなげる。

観光危機管理対策のイメージ

 同日、那覇市の自治会館で基本計画の第2回策定委員会が開かれ、観光事業者・団体、行政機関の担当者ら委員が策定作業の進め方などで意見交換。委員から急増する外国人観光客の誘導や情報発信・収集のあり方で課題が挙がったほか、風評被害を防ぐ危機情報の発信の仕方で工夫を求める意見などがあった。

 危機対策は、災害に強い観光地づくりを目指す「平常時の減災対策」、危機発生を想定した事前の行動計画や避難誘導訓練、マニュアル策定などを進める「危機対応への準備」、危機発生時の組織体制や初動体制の確立、風評被害対策の実施を盛り込んだ「危機への対応」、危機後、観光客の誘致やインフラ修復、復興に向けた活動計画を定める「危機からの回復」-の4段階に区分した。

 県は今後、組織体制の警戒度を客観的に判断するため、発生状況の内容を点数化する「評価シート」を考案するほか、危機発生時に各施設や自治体などから集まった情報を関係機関で共有するためのデータベース構築を検討する。

 同基本計画は県地域防災計画の中から、観光客への対応に焦点を当てさらにきめ細かな対応策を定める。観光客に特化した危機対応策を講じるのは全国で沖縄が初めて。来年3月末までに具体的な行動計画をまとめ発表する。