【東京】内閣府は29日、2015年度の沖縄振興予算の概算要求額を3794億円で確定し、財務省へ提出した。14年度当初予算から293億円(8・4%)の増額で、3年連続の3千億円台となる。沖縄振興を国家戦略と位置付けた安倍晋三政権の姿勢を反映した背景には、辺野古移設をスムーズに進め、3選を目指す仲井真弘多知事を後押しする狙いもあるとみられる。

2015年度概算要求のポイント

 一括交付金は前年を110億円上回る1869億円を要求。学校の耐震化や道路整備などの公共事業も146億円増の1569億円を計上した。県が事業化を求める鉄軌道の調査費も前年を上回る2億1千万円を求めた。

 新規の予算として、来年3月に返還される米軍キャンプ瑞慶覧・西普天間住宅地区跡地で計画が進む国際医療拠点への調査費として9500万円を計上。沖縄で国際会議を開催する経費5億円も盛り込んだ。

 税制改正の要望では、西普天間地区返還を念頭に、軍用地の先行取得に関連した税制上の優遇措置を拡充。譲渡所得特別控除の期間を延長し、100平方メートル未満も対象とするなど、緩和を求める。

 菅義偉官房長官は29日の定例会見で、沖縄関係の概算要求について「基地負担と危険性の除去の課題がある中、できる限りのことを行いたいというのが安倍政権の明快なメッセージだ」と強調。

 山本一太沖縄担当相も「県からの要望を最大限踏まえた。厳しい財政状況だが必要な予算の確保と税制改正に全力で努力する」とのコメントを発表した。