県内7月の有効求人倍率は0・71倍で本土復帰以降の最高値を更新(30日1面)。雇用情勢の改善ととる向きもあるが、果たしてそうか

▼雇用をみるもう一つの指標に労働力調査がある。同じ7月の調査によると、県内で働く人の雇用形態は正社員59・1%に対し、パート・アルバイト・契約社員・嘱託などが40・9%。ほぼ半分が非正規雇用だ

▼バブル崩壊後の1990年代半ばから全国で増加し、現在も増え続けている非正規雇用。2013年全国の割合は雇用全体の36・7%だから、沖縄はそれを上回る

▼非正規の課題は、正社員に比べて賃金が割安で、福利厚生や社会保険など正規雇用に付いてくる労働者の権利が受けられないこと。本人の意思とは関係なく容易に雇用調整弁の対象となることなど

▼規制緩和策で吹聴された「働き方の選択肢」としての非正規でないことは調査も示している。25歳~64歳の働き盛りで非正規の割合が右肩上がり。09年に社会問題となった派遣労働問題は記憶に新しい

▼そんな非正規の実態を取材した時に聞いたのが「公的機関に雇い止めの相談に行ったら、窓口の人も非正規だった」という話。この機関では半年ごとに雇用契約を更新していた。「2年働くために4回も雇用契約書を書いた」と話した窓口の女性。ミスマッチはそこにある。(黒島美奈子)