沖縄県が、シンガポール事務所の再設置を検討していることが2日、分かった。チャンギ空港からのチャーター便就航や那覇-シンガポールのANA貨物便の新設などを受け、県は観光客の増加や県産品の販路拡大が見込めるとし、活動拠点となる県事務所が必要と判断した。来年4月の開設を目指している。県は3月、チャンギ空港との航空ネットワーク強化の協定を締結している。(照屋剛志)

 今月から12月までのチャーター便で、シンガポール航空の子会社シルクエアーが往復6便、ジェットスターアジアが往復1便の運航を決定した。県は航空路線の拡充に向け、シンガポールに常駐職員を置き、現地との調整を本格化させたい考え。

 ANA貨物便は5月から週6便が運航。世界的な物流拠点のシンガポールの貨物ネットワークの強化で、東南アジアなどにも輸出網が広がり、県産品の販路拡大の可能性も高まっている。

 県の海外事務所は、県内企業の海外ビジネス支援や観光客誘客などを手掛けている。県産業振興公社が運営を受託しており、北京、上海、香港、台北の4カ所ある。

 シンガポール事務所は1996年から約8年間、設置された。アジア通貨危機で東南アジア諸国連合(ASEAN)経済が冷え込んだことや、中国の好景気もあり、県内企業のニーズが中国本土に移ったため、04年に閉鎖。翌年に上海事務所を開設した。