第2次安倍改造内閣が発足した。2012年12月に第2次安倍内閣が発足して以来、初の改造である。18人の閣僚のうち菅義偉官房長官や麻生太郎副総理兼財務相ら6人の主要閣僚は留任、12人が交代し、うち8人が初入閣だった。過去最多に並ぶ5人の女性閣僚を起用し「女性重視」の姿勢もアピールした。

 内閣改造後の記者会見で安倍晋三首相は沖縄の米軍基地問題に関し「抑止力を維持しつつ、これまで以上に目に見える負担軽減をやっていく」と述べ、沖縄基地負担軽減担当相を新設し菅官房長官が兼務すると明言した。

 そもそも政府の言う負担軽減とはどういう意味なのか、よく分からない。多くの県民が求めている負担軽減とは、米軍普天間飛行場を辺野古に移設することではない。新たな基地を造らずに普天間を閉鎖する方策に道筋をつけることが、県民の望む負担軽減の形である。

 官房長官が兼ねる基地負担軽減担当相とはいったい何をするのか。なぜ、この時期に突然の新設なのか。設置するならもっと早い時期、さらに言えば第1次政権の時にできたはずではないか。

 思い起こすのは、1月の名護市長選の最中に石破茂自民党幹事長(当時)が、辺野古移設推進候補を後押しするため唐突に500億円の基金構想を打ち上げたことだ。今回の基地負担軽減担当相も11月の知事選を意識した、とってつけたようなものにしか思えない。本当に負担軽減をやるのなら、まずボーリング調査を中止すべきだ。

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 安倍政権は秋以降、来年10月に消費税率を10%に引き上げる判断を求められる。消費税増税後、4~6月期のGDP(実質国内総生産)は1997年の前回増税後を上回る落ち込みになり、個人消費もマイナスに歯止めがかからない。家計の負担増に対して、給与は上がらないからだ。「アベノミクス」に綻(ほころ)びが出始めているのである。

 集団的自衛権行使容認の関連法整備を担う安全保障法制担当相兼防衛相には、江渡聡徳氏が就いた。法整備は、本来なら秋の臨時国会で行うべきなのに、政府は来春以降に先延ばしにした。統一地方選への影響を避けるためだ。

 年内改定を目指す日米防衛協力のための指針(ガイドライン)に集団的自衛権行使容認を反映させる方針も示している。国会の議論を後回しにし、ガイドライン見直しによって集団的自衛権の行使容認を既成事実化するのは許されない。

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 沖縄北方担当相には新入閣の山口俊一氏が就任した。沖縄担当相の役割は、沖縄振興特別措置法に基づく沖縄振興計画を推進することである。

 昨年末、安倍首相が毎年3千億円台の振興予算確保を発言し、仲井真弘多知事がその後辺野古埋め立てを承認した。内閣府幹部は、新基地建設に反対する知事が誕生したら「予算の蛇口は絞る」と語ったという。そのような沖縄担当部局なら、はっきり言って必要ない。沖縄振興予算が基地受け入れの見返りであってはならない。