大雨、ひょう、台風-。全国を席巻する異常気象で、今夏、野菜が高騰している(5日付27面)。1玉300円のキャベツはもはや高級食材

 ▼暑くなると、レタスなど元来涼しい地域生まれの野菜は、県外産に頼らざるを得ない沖縄。夏場の品薄による高値は「年中行事」で、この時季スーパーの野菜棚が別の食材で埋まる光景もめずらしくない

 ▼しかし実は、夏場は、沖縄野菜の宝庫だ。代表格のゴーヤーやナーベーラーはもちろん、在来かぼちゃのチンクヮーや、シマナー、チシャナバー、ウンチェー、カンダバー、サクナ、ンジャナバーなど通年で採れる葉野菜も多い ▼アンチエイジング(若返り)で注目される抗酸化作用が特長で、ビタミンやカルシウム、カリウムなどほかの食材からとることが難しいミネラルが豊富な沖縄野菜。日常的に食べてきた、現在90~100歳台の長寿エリートの要因ともいわれている

 ▼だが、食の欧米・本土化と共に食卓に上る頻度はどんどん減り、結果として生産量や流通は極端に縮小した。沖縄野菜を扱う店も少なくなり、いま県民は毎夏の野菜不足に悩まされている

 ▼「野菜高騰」は、私たち自身が招いた結果に思えてならない。沖縄が長寿県から転落した今こそ、まずは身近な食材を見直すところから始めてはどうだろう。(黒島美奈子)