2014年統一地方選挙は7日、24市町村(5市6町13村)で一斉に議会議員選挙が行われ、竹富町を除く23市町村で即日開票された。

 名護市辺野古への新基地建設に向けボーリング調査が進む名護市議選には、定数27に対し35人が立候補した。

 市政与党は改選前の15議席から1議席を減らしたものの、辺野古反対派が引き続き過半数を確保した。

 市議選で移設容認派は、辺野古推進にかじを切った仲井真弘多知事の名護入りを見送るなど、移設問題が争点になるのを極力避け、地域振興や雇用の拡大を訴えた。

 市政野党は改選前の10議席から1議席伸ばした。

 市政に対して中立の立場を取る公明党は現職2人がそろって当選した。

 公明2候補は、辺野古移設については反対の姿勢を明確にしており、新しい市議会でも市政与党と公明を合わせた移設反対派が16議席を占めた。

 10年の市長選、市議選、今年の市長選、市議選と4回とも地元名護市の民意は「辺野古反対」だった。野党候補に1票を投じた市民の中には「辺野古には反対」と言う人もおり、「辺野古反対」の民意が依然、底堅いことを示している。

 政府は今回の市議選の結果にかかわらず辺野古移設を「粛々と進める」(菅義偉官房長官)と予防線を張っているが、引き続き強引な手法を進めれば、地元はもとより多くの県民の反発を招くのは必至だ。

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 市町村議会は、それぞれが独自の課題を抱えている。地方選挙では、生活に密着した政策を前面に押し出し、地縁・血縁をフルに生かして有権者にアピールするのが普通だ。

 今年の統一地方選も、その点では少しも変わらない。

 4年前の前回選挙に比べ大きく変わったのは「県知事選の前哨戦」としての性格が濃厚だったことである。

 現時点で県知事選への立候補を予定しているのは仲井真弘多知事、翁長雄志那覇市長、下地幹郎元郵政改革相の3人。

 県知事選の結果が新基地建設に極めて大きな影響を与えること、実績豊富な保守系の有力3氏が立候補の意思を表明していることもあって、今回の統一地方選は、名護市以外でも、県知事選を意識した動きが目立った。

 統一地方選がピークを越えたことで、県内政治はいよいよ知事選に向けた動きが本格化する。

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 沖縄では、安倍政権誕生以来、住民意識に変化が起きている。

 強引な新基地建設や、閣議決定による集団的自衛権の行使容認など、高年層を中心にかつてないほど戦争への危機感が高まっている。

 その一方、復帰後生まれのネット世代の中には、高年層との意識の断絶も目立つようになった。

 統一地方選のすべての結果を詳細に分析することで、知事選に向けた水面下の地殻変動が、どのような性質のものかが明らかになるだろう。