【那覇】那覇市が市松山の若松市営住宅跡地に建設を進める「津波避難ビル」が着工した。安全祈願祭が5日、同所であった。行政による津波避難ビル建設は県内で初めて。災害時は約2千人収容の一時避難拠点となり、通常は地域交流拠点として活用する地域に開かれた「防災・コミュニティー施設」と位置づける。完成は2015年8月頃予定。

津波避難ビルの完成予定図

津波避難ビル工事の安全祈願をする翁長市長(左)ら関係者=5日、那覇市松山の工事現場

津波避難ビルの完成予定図 津波避難ビル工事の安全祈願をする翁長市長(左)ら関係者=5日、那覇市松山の工事現場

 ビルの高さは約25メートルの4階建て、事業費は約21億700万円。1階にイオン琉球のスーパーマーケットが入る予定で、2階は子育て支援や高齢者支援施設、3階は体育館やダンスなどが練習できる青少年育成施設を整備。4階は災害用備蓄倉庫や緑化された広場などを設置する。市は、市内の海抜が低い地域に住む住民の一時的な避難拠点をつくるために建設を計画。近隣住民へのアンケートなどを参考に同計画を作成していた。

 久場健護総務部長は「これまで私用ビルと避難ビルの協定を結んできたが、市が建設するのは初めて。24時間365日、常に津波に備えるビルになる」と建設の意義を強調。

 翁長雄志市長は「東日本大震災の被災地を見て、避難に勝る防災対策はないと実感した。ビルは市の防災力向上につながる。地域に長く愛される施設になってほしい」と着工を祝った。