記憶に残る公式戦2勝目になった。部員10人の宮古総合実業が、第1シードの沖縄尚学を6-4で破った。ゲームセットの瞬間、球場中に響き渡る三塁側応援席の歓声。根間塁主将は「野球を続けていてよかった」と涙を流した。

宮古総-沖尚 7回表宮古総2死二塁、友利礼が右前に適時打を放つ=沖縄セルラースタジアム那覇(伊禮健撮影)

 神里正太監督から「失うものはない。ミスに一喜一憂せず、できることをやろう」と送り出されたナインは、王者沖尚に対し、臆することなく挑んだ。

 初回、制球に苦しむ沖尚先発の松川大地から3点を先制。2死満塁から2点適時打を放った7番友利礼(りょう)は「ストライクゾーンに来たらしっかり振るだけ」と3球目の失投を見逃さず、右前に運んだ。

 友利礼は捕手としても、いとこで先発の友利叶夢(かなむ)を好リードし、スライダーを中心に変化球主体の配球で要所を締めた。

 神里監督が「あの1点が大きかった」と強調するのが七回の攻撃。2死二塁で友利礼が右前打を放つと、三塁コーチャーの仲間大希は、迷わず手を回して二走根間の本塁生還を導いた。「1点でも多く取りにいきたかった」。貴重な追加点を演出した1年生コーチャーは、声を弾ませた。

 「この1勝で自信を持ってくれれば」と誇らしげに選手を見つめる神里監督。続々と祝福に訪れる関係者と何度も握手をかわした。(花城克俊)