【東京】新石垣空港周辺にすむ希少なコウモリの保護を訴えている「カラ・カルスト地域学術調査委員会」(代表・船越公威鹿児島国際大教授)は17日、空港の開港に伴い、隣接する洞窟でカグラコウモリとヤエヤマコキクガシラコウモリが減少したとの報告書を発表した。

 コウモリが休眠し、比較的移動が少ない冬の時期を狙い、ことし2月に空港近くの2カ所を含めた島内8カ所の洞窟を調査。工事着工前に実施した2006年の調査結果と比較した。

 その結果、カグラコウモリの減少が著しく、空港に隣接するA洞で06年に111匹確認できた個体がことしは3匹、同じくD洞では1200匹に対し200匹と減少していた。この2種はいずれも八重山の固有種。

 報告書では、空港周辺では植栽などの対策は運用上の問題から限定的なものになるため生息環境の改善は難しいと指摘。「いずれ消滅の危機を免れない」としている。

 その上で、空港周辺や島内でのリゾート開発が進めばさらに影響が出るとし、事業の見直しも含め生息域の保全に取り組むよう求めている。