日本発祥の総合格闘技・修斗(しゅうと)の全日本アマ選手権(10月12日、神奈川県小田原アリーナ)に名護市出身の仲宗根武蔵(24)が60キロ以下のフェザー級で出場する。優勝すれば、プロへの昇格が認められ、県内ジム初のプロ選手となる。2度目の出場で6月の九州予選を勝ち抜き、全国を決めた仲宗根は「あくまでもプロへの通過点。ぶっちぎりで優勝する」と闘志を燃やす。

修斗の全国アマ大会に向けて調整する仲宗根武蔵=12日、那覇市与儀のパラエストラ沖縄

 北部農林高校でレスリングを始め、3年生の2008年、九州総体60キロ級で準優勝。国士舘大に進学し、2年生のインカレで8強入りするなど着実に力をつけていたが、「家の経済的な事情もあって」3年の夏に退学。幼少期から親戚の家庭で育てられた境遇を思い返すと、これ以上の無理を言えなかった。

 だが格闘家の夢は諦められず、現場作業員をしながら、練習拠点となるジムを探した。修斗の元世界王者で、両親が沖縄出身の松根良太氏が、沖縄でジムを開設することを雑誌で知った。「ここしかない」とまだ場所も決まっていなかった道場への入門を直訴した。

 12年1月から県内唯一の日本修斗協会公認ジム「パラエストラ沖縄」の一員として、念願の総合格闘技に足を踏み入れた。レスリング仕込みの鋭いタックルに加え、元世界王者の寝技指導を受けて力をつけると、競技歴2年半で、目標のプロへ手の届くところまで来た。二人三脚で指導する松根氏は「身体能力も高い。努力する姿勢が素晴らしい」とまな弟子に期待を込める。

 伸び盛りの24歳は「沖縄でプロになり、チャンピオンになることに意味がある」と地元へのこだわりも強い。「これで食べていくと決めた。将来は世界で戦う選手になる」。高額なファイトマネーと名声を夢見て、プロへの登竜門に立ち向かう。(花城克俊)

 [ことば]修斗 1984年、初代タイガーマスクとしてプロレスで活躍した佐山聡氏が考案した格闘技。打撃や投げに加え、絞めや関節技など有効技が多いのが特徴。12階級の体重別ラウンド制(最大3R)で、詳細なルールが定められている。