世界が注目する中、スコットランドは英国残留を選択した。同じように独自の国家だった歴史を持ち、中央政府による併合と差別を経験してきた沖縄からも関係者が現地入り。独立を問う住民投票前までの熱気と、開票結果が発表された19日の冷静な受け止め方を見届けた。沖縄でも、多くの県民が将来を選択する民主的な手続きに注目した。独立が現実的な選択肢になるかどうかは別として、県民意識に影響する、と識者は分析した。

 スコットランドの滞在者によると、開票結果が伝えられた19日午前、街の様子は比較的落ち着いた雰囲気。17日までは賛成、反対を訴える各支持者の呼び掛けが熱を帯びたが、独立否決の報道は冷静に受け止めている様子だという。

 賛否は割れたが、意見の相違による衝突などは見られず投票後、スコットランド行政府のサモンド首相は「ワン、スコットランド」(一つのスコットランド)と呼び掛けている。

 投票を目にした琉球民族独立総合研究学会の友知政樹共同代表は「独立後の国がどう変わり、国際社会に受け入れられるか見たかったが、スコットランドの行く末はその土地の人々が決めること」とみている。「スコットランドは英国内で単独州以上に強い権限を持ち、投票結果を英国政府も尊重している」として沖縄との違いを強調した。

 同じく現地入りしている同会の松島泰勝共同代表は「投票は整然と冷静に行われており、草の根的な活動も多く見られた」と指摘。「英国政府とスコットランドとの問題はまだ続き、永遠に英国にとどまるという結果ではないと思う」としながら「歴史的な自己決定権の行使を目にすることができた」と感想を述べた。

 琉球大に勤務し、長年沖縄問題に関わった早稲田大学大学院の江上能義教授も現地入りし「英国とスコットランドの正式な合意の下に合法的に住民投票をし、その意思に沿って未来を決めるという民主的なプロセスは、世界中に模範を示した」と評価。

 沖縄の民意が国策に対し効力を発揮するためにも、スコットランドの合法的・民主的なプロセスが参考になるとした。「重要な政策をロンドン中心に決める状況は残り、独立の動きはまた出てくる。今後1年間滞在し、動向を研究したい」と話した。