海上保安庁は19日、久米島沖の排他的経済水域(EEZ)で、国内最大のチムニー(熱水噴出孔)群を発見したと発表した。銅・鉛・亜鉛のほか、金・銀を含む鉱物が採掘されており、海保は「将来の鉱物資源として期待できる」としている。

久米島沖の海底で発見されたチムニー(熱水噴出孔)群を再現したCG画像(海上保安庁提供)

 同庁海洋情報部海洋調査課によると、チムニー群は久米島沖の水深1400メートル地点にあり、東京ドーム約10個分に相当する約45ヘクタールに分布。100以上のチムニーが林立し、これまで日本周辺の海底で発見されているチムニー群の中では最も規模が大きいという。

 ことし6月下旬、海保の無人探査ロボット自律型潜水調査機器(AUV)の調査で見つけ、産業技術総合研究所(AIST)や石油天然ガス・金属鉱物資源機構(JOGMEC)、海洋研究開発機構(JAMSTEC)などが採掘、分析した。分析の結果、銅や鉛・亜鉛が最も多く、微量の金・銀も検出された。

 チムニーは、海底から吹き出す熱水に溶けている銅・鉛・亜鉛・鉄などの金属が、低温の海水と反応して形成された煙突状の地形をいう。日本周辺海域でこれまで発見されているチムニーは沖縄本島北西の「伊是名海穴(約33ヘクタール)」、小笠原諸島海域の「明神海丘(約18ヘクタール)」などがある。

 海洋調査課の担当者は「久米島周辺は海底地形データが不足している海域。今後も新たな発見の可能性もあり、将来の鉱物資源の可能性に大変期待できる」と話している。

 同庁は海洋資源を保護するためとして、チムニー群の詳細な位置を明らかにしていない。