【西原】我謝の地域住民が、10月12日の「十五夜村あしび」(主催・我謝自治会、同実行委)に向け、組踊「久志の若按司」の練習を本格化させている。「久志の若按司」は仇討(あだうち)物。久志の若按司が天願の若按司と共に謝名の大主(うふぬし)を滅ぼし、父の敵を討つという筋書きだ。上演は2008年に57年ぶりに復活させて以来、今回で2度目となる。(平島夏実)

練習に励む安慶名美優さん(左下)ら=21日、我謝公民館

 指導役の城間勝弘さん(85)は1951年、父親と共に組踊の舞台に立った。当時、元出演者の記憶を頼りに台本を作ったが、その後紛失。今回は、読谷村伊良皆で同じ演目の台本を見つけ記憶を基に再構成した。

 「戦後すぐやった時は、電気も何もないからね」

 ガス灯を四つ照らし、スピーカーがない中で大声で演じた。衣装は、トーカチ祝いを済ませたお年寄りなどから借りて調達したという。

 「でも、舞台で持つたいまつは本物だった。ことしもやりますよ。本当はそのまま戦わせたいけど、テントが燃えると困るからそのまま幕内に入ります」

 我謝公民館では21日、約20人が約4時間にわたって練習に臨み、せりふ回しや舞台上の動きを確認した。ことし、主役の久志の若按司を演じる小橋川生三(せいぞう)さん(52)は「本番直前になったら、自信が持てるように週5回は合わせないとね」と意気込む。

 悪役の謝名の大主は新垣修さん(50)。宮平智さん(47)、宮平匡太さん(38)、新垣太郎さん(29)のほか、2年前に東京から戻ったばかりという小橋川達仁さん(28)も出演する。最年少の安慶名美優さん(13)は、メモ帳を握りしめた平良将豊さん(33)とペアを組み、歩き方から学んでいる。

 「見にいらっしゃいよ。タダだからねえ」と城間勝弘さんが呼び掛けている村あしびは10月12日、我謝児童公園で開催される。午後5時半から第1部の舞踊と獅子舞、午後8時半ごろから約90分間、第2部の組踊が予定されている。