自民党県連の那覇市長選候補者選考委員会が選んだ翁長政俊氏(65)は25日、党本部の茂木敏充選対委員長と菅義偉官房長官に直接電話し、候補者を退く考えを伝え、両氏とも理解を示した。一方、選考委は同日緊急会合を開き、翁長氏の真意を確認し、継続して説得する方針を決めた。翁長氏が一貫して辞意を崩さず、党本部が理解を示したことで事実上、翁長氏擁立が暗礁に乗り上げた格好だ。

 選考委の国場幸之助委員長(衆院議員)は24日夜に続き25日午前も翁長氏と会談、出馬を打診したが、翁長氏は那覇市議団の協力が不透明なことを理由に辞意をあらためて伝え、議論は平行線に終わった。

 翁長氏は会談後、記者団に「選考委の決定は大変光栄だが、私が出馬する環境にないことは私自身が一番よく理解している」と述べ、市長選候補ではなく知事選の実務取り仕切りに傾注する考えを示した。

 選考委は翁長氏を引き続き説得する考え。国場委員長は「全会一致で決まったことなので(擁立断念は)軽々しく判断はできない」としている。

 ただ、翁長氏の辞意は固く出馬は不透明な上、選考委では新たな候補を決める環境も整っていない。党本部・政府側から協議を収められない県選出国会議員の責任論も浮上しており、候補者決定が遅れた場合、県連と党本部の信頼関係の悪化や知事選への影響も懸念されている。