11月の沖縄県知事選の前哨戦が本格化する中、立候補を表明している3氏がくしくも同じ28日に名護市入りした。いずれも、知事選の主要争点となる普天間飛行場の返還問題に言及。辺野古移設に「容認」「反対」「県民投票」と立場の違いが明確に分かれ、三者三様の政策を市民に訴えた。

■地元に感謝、振興策重視 仲井真陣営

 仲井真弘多氏(75)は選挙母体「沖縄21世紀ビジョンを実現する県民の会」の名護支部の事務所開きに出席、3期目当選に支援を求めた。

 仲井真氏は、米軍普天間飛行場の移設先として自身が名護市辺野古沖の埋め立てを承認し、現在、新基地建設工事が進んでいることについて「辺野古地域には苦労をかけるが、心から感謝している。全力を挙げて久辺3区、名護市民のために仕事をしたい」と支持を訴えた。

 また、北部地域の振興の必要性にも言及、「鉄軌道もあと少し押せば実現できる。産業の活性化を本格化させないといけない」と振興策の重要性を強調した。

 前県議の末松文信支部長は、「仲井真氏には知事をもう一期務め、沖縄21世紀ビジョンの実現に向けて頑張ってもらいたい。沖縄の将来を担う大事な選挙であり、ぜひ力を貸してほしい」と支援を求めた。

■保革超えて建設反対を 翁長陣営

 翁長雄志氏(63)は名護市民会館で開かれた選挙母体の北部連合支部の結成大会に参加し、支持を訴えた。

 翁長氏は、知事選で最大の争点に掲げる辺野古の新基地建設問題を抱える地元で、20分以上にわたって決意を熱弁。「基地を挟んで県民同士がけんかをするのを上から見ている人がいないか。保守、革新を乗り越えてみんなで日米両政府に対抗しないといけない」と主張した。

 また、「基地と振興をリンクさせた政治はウチナーンチュの心のひだが分かっていない。昨年12月の知事の埋め立て承認は絶対に許さない」と強調し、新基地建設反対を訴えた。

 北部連合代表の吉田勝廣県議は「新しい知事にふさわしいのは翁長氏だ。辺野古の基地問題、沖縄の基地問題、沖縄の主権の問題の解決に向けて、みんなで心を一つにして翁長知事を誕生させよう」と気合を入れた。

■県民投票で是非決める 下地陣営

 下地幹郎氏(53)は、北部で下地氏を支援する有志でつくる「やんばる未来会」の事務所開きに参加した。

 普天間飛行場の名護市辺野古移設の是非を県民投票で決める考えを説明し「この問題は賛成、反対を選挙で主張しても18年間解決していない」と指摘。

 「県民投票で決着をつけ、県民の旗を正直に日米両政府に見せなければ前に進まない」と力説し、移設先とされる名護市で支持を得る重要性を強調した。

 北部振興ではUSJの名護市誘致、名桜大学への薬学部設置、鉄軌道の名護、本部への延伸などを挙げ「これが実現すれば確実に北部の経済が変わる。15万人の定住人口が戻り、北部の時代が来る」と訴えた。

 儀武剛選対本部長は「下地氏の行動力とパワーがあればできないことはない。必ず沖縄を変え、日本を変え、世界を変える知事になる」と支援を呼び掛けた。