家の片付けをしながら、何げなく耳に入ってきたテレビの天気予報。「熱波の影響で京都の紅葉の見ごろはクリスマスごろとなりそうです」。ええっ、と驚いて画面を見た。海外のキャスターは「満潮時は、腰まで海水が上がってきます」と注意喚起する

▼地球温暖化を危惧する世界気象機関(WMO)のPR映像だ。23日に開かれた国連気候サミットに向け、14カ国が共同制作。温室効果ガスの排出量が現在のペースで続いた際の、2050年の地球を描いた

▼アラスカでは大地を覆う氷河が消え、森林になっていた。日本各地でも近年、豪雨や竜巻と自然の脅威を見せつけられる事象が多い。何を大げさな、と笑うに笑えず不気味な思いがした

▼「周囲が真っ暗に」「熱風が怖かった」。27日には、長野と岐阜にまたがる御嶽山が噴火した。初心者も登りやすい山といい、子どもを含め多くが巻き込まれた

▼もくもくと猛烈な勢いで噴煙を吹き上げる姿は、すさまじい。山肌を駆け抜ける灰は秒速100~200メートルともいわれ、人間の足ではとても逃げられない。不測の惨事に見舞われた人々を思うと胸が痛む

▼地震や噴火と地球の活動は止められなくても、温暖化は人間の努力で防げるはず。地球が発する警告に一人一人がどれだけ耳を貸すことができるかが、未来への鍵だ。(儀間多美子)