米軍普天間飛行場の移設問題で、仲井真弘多知事が名護市辺野古沿岸部の埋め立てを承認する前の昨年6月、公有水面埋立法の解釈について沖縄県が弁護士に相談した内容が29日、明らかになった。県は、稲嶺進名護市長が計画に反対していることを理由に埋め立てを不承認した場合の国の対応を質問。弁護士は国が是正の指示を行う可能性が「あり得る」と指摘し、国に提訴されれば県が敗訴する可能性が高いと説明していた。

 昨年12月に承認した仲井真知事は、その理由を「法の基準に適合している」と繰り返してきた。法律面での具体的な検討内容が初めて明らかになった。

 県土木建築部の担当者らが昨年6月7日、県庁で法律顧問の弁護士と約45分間面談。その内容をまとめた「法律相談結果報告書」を、県が情報公開条例に基づき開示した。

 弁護士は、不承認の場合は国が県に是正指示をした上で、取るべき措置を実施しないとして「不作為の違法確認」を求め、提訴する可能性に言及。「地元市長村長の反対は事情の一つだが、不承認の直接の根拠とはできない」「国勝訴の判決が確定すれば、承認する義務を負う」と回答した。

 国が「著しく適正を欠き、公益を害している」との理由で是正の指示を行うことはあり得るか、という県の問いに、弁護士は「法律上あり得るが、公益性の要件を争うと県民の反発を買う可能性がある」と述べ、国は「違法性」を争う方法を選択するのではないか、との見通しを示した。

 敗訴にも関わらず県が承認しなかった場合の代執行の可能性や、県が勝訴した場合には国が申請書に修正を加えて再度申請する可能性にも触れている。

 沖縄市民連絡会の北上田毅さんが2月に開示請求。県は「開示を前提としておらず、(公開すれば)不当に県民の間に混乱を生じさせるおそれがある」などと不開示を決定した。北上田さんの異議申し立てを受けた県情報公開審査会が8月、「回答は法律家であれば示すだろう一定の解釈内に収まる」と、不開示決定の取り消しを答申していた。