国立劇場おきなわは開場10周年を記念し、琉球史劇「首里城明け渡し」を上演する。10月4、5日のいずれも午後2時から。山里永吉原作、八木政男演出。廃琉置県直前、琉球王国の行く末を案じ時流に翻弄(ほんろう)される士族や若者を軸にした、史劇の代表的作品とされる。初演は1930年。今回はより原作に沿った筋立てで、中堅・若手を中心に上演される。

 同劇では首里城を出た尚泰王が那覇港で「戦世も済まち みろく世もやがて 嘆くなよ臣下 命ど宝」との歌を詠む幕切れが名場面となっている。劇場によると、この場面は山里の「那覇四町昔気質」の一場面を取り入れたものだという。今回はこの場面が上演されず、尚泰王が中城御殿から首里城を見上げて嘆く演出に戻される。「原作に近い形で上演し、せりふ使いなどを継承したい」との狙いがあるという。

 明治政府の要求に従う宜湾親方(東江裕吉)と中国に最後の助けを求めようとする亀川親方(神谷武史)ら士族の対立と若い世代の葛藤、明治政府から派遣された松田道之(川満香多)や尚泰王(玉城盛義)らが描かれる。他の出演は、祖慶しのぶ、嘉陽田朝裕、座喜味米子、花岡尚子、宮城茂雄、玉城匠、高宮城実人、岸本隼人、宇座仁一、平良進、仲嶺眞永、島袋光尋ら。歌三線は照喜名朝一ら。

 入場料は一般3600円。問い合わせは同劇場、電話098(871)3350。