ニューヨーク(NY)のど真ん中で先月8月15日、金曜日の夜、珍しい出来事があった。ウチナンチュ経営のレストランで当県人会の役員が沖縄からのウチナンチュたちに出会った。これは何でもないようだが、人種多種文化のマンハッタンでは三拍子そろっためったにない話である。

嘉手苅義男オリオンビール社長(中央)を囲んで交流を深めた県人会のメンバーら=「ニューヨーク イチマサレストラン」

 場所は「イチマサレストラン」で、山田宇一、純(旧姓新本)さん夫婦と、赤嶺政次さんらが経営している。彼らは長年の県人会メンバーで純さんと政次さんは親戚で石垣出身。三線活動を当県人会で最初に広めた家族メンバーだ。

 沖縄のオリオンビール社長の嘉手苅義男さん、秘書の大嶺盛男さん、外販部米国担当の比嘉良太さんらの呼び掛けで、NY県人会からは新会長ウチナー2世(母方)のスーザン・ハマカー、副会長の国吉トキオ(那覇)、会計・顧問の園子(久米島)ナイスワンダー(久米島)さん、顧問・広報のてい子・与那覇・トゥーシー(名護)ら四人が出席。文字通りの共存共栄の第一実践である。

 初外国旅行の東京在住ウチナンチュ夫婦も隣テーブルで私たちのユンタクに加わった。この夫婦は空港で知り合った他府県出身の女性も連れてきた。その若い女性はわれわれウチナー式の気軽なやりとりにびっくりした様子で、NYで良い思い出になったと全員写真をとりながら印象を述べた。

 やはり何といってもどこへ行っても主人公はクァッチーと飲み物である。ゴーヤーチャンプルー、ソーメンチャンプルー、ソーキブニー(あばら肉)、ウブサー(蒸し)等ひっきりなしに出てくるウチナークァッチーを食しながら、オリオンビールをエンジョイした。

 カウンターにいたニューヨーカーたちもわれわれと一緒になって初めて飲むオリオンビールで乾杯した。沖縄の事はCNNで見聞していると愛想満点。店は英語、ウチナーぐち、日本語で完全に通じ合っている。「まるで沖縄にいるような錯覚だね」と、ゆんたくはんたく盛り上がった。何のへだたりも無くお互いに自由奔放にしゃべっている。

 ウチナンチュは排他的ではない。むしろ「Open Book」(ざっくばらん)で、アメリカー民族的なDNAの面と似通っている。外からたまには、NYPD(NY警察)の慌ただしいサイレンが鳴り響くと、NYのど真ん中にいる現実感に呼び戻される。途中でオリオンビールの嘉手苅社長と秘書の大嶺さん二人はホテルへ戻った。翌朝早く、ボリビアの移民60周年記念式典に参加するためにJFK空港から飛び立つためだ。

 11時の閉店後も店の前に立ったまま、残ったわれわれはゆんたくはんたくで半時間延長。オリオンビールさん、イチャレバチョーデー、イッペー、ニフェーデービル。クァッチーサビタン。(てい子与那覇トゥーシー通信員)