自民党沖縄県連は1日までに、那覇市長選挙の候補者選考委員会の決定を辞退していた県連副会長の翁長政俊氏(65)の擁立を事実上断念した。一方で、党本部の茂木敏充選対委員長は1日、選考委で名前が挙がっていた自民党沖縄ふるさと振興支部長の安里政晃氏(46)と会談し、出馬を打診した。関係者によると、安里氏は返答を保留している。

 選考委は先月24日、翁長氏を候補者に決めた。翁長氏は県連所属の那覇市議団が選考委の協議の中で別の人物を推していたことなどを理由に固辞。県連幹部や選考委の説得にもかかわらず、翁長氏は政府与党に出馬しない意向を伝えた。翻意するのは困難として、選考委は擁立を事実上見送った。

 安里氏は、選考委が知事選とダブル選挙となる那覇市長選挙の候補者の条件としていた「自前の後援会組織があり即戦力となる人物」に合致、候補者として浮上した。ただ、安里氏を支持する関係者からは初めての選挙だった昨年の参院選で破れているため、慎重論が強い。投開票まで約1カ月に迫った那覇市長選ではなく、政治経験を積んだ後に別の選挙に挑戦するべきとの意見が多い。

 候補者擁立で焦点となるのは公明党県本の対応。現段階では自公体勢が組めるかは不透明だ。

 自民県連幹部は1日、公明県本幹部と会談し、那覇市議会の公明党議員団への協力呼び掛けを申し入れた。公明側は候補者が決まらない段階で市議団の対応は決められないとした。

 公明の市議団には自民と普天間飛行場返還問題で姿勢が異なるという意見が上がり、現職の後継候補が擁立され、市議会与党会派として対抗馬の自民候補を応援するのは困難という見方がある。