昨日の未明、うなされるように目が覚めた。火山の噴火から逃げ惑う夢の場面が鮮明に残っていた。ぐっしょりと寝汗をかいていた。寝付けぬままでいると、御嶽山(長野、岐阜県)の突然の噴火に巻き込まれた犠牲者や家族の悲痛な思いが胸に迫ってきた

▼噴火から4日で1週間。死者は47人に上り、国内の火山被害では1991年の雲仙・普賢岳(長崎県)を上回り、戦後最悪。行方不明者を含めると60人余に拡大する可能性もある

▼3日付社会面に、恋人同士だった会社員の丹羽由紀さん(24)と所祐樹さん(26)が山頂付近で亡くなり、並んで横たわったままで見つかった記事が掲載された。家族は最期まで支え合った2人の心情を思い、目を潤ませたと伝えている

▼検視に立ち会った医師によると、噴石の威力は予想以上で、5、6カ所を骨折している人や噴石が直撃して一瞬で意識をなくしたとみられる人もいた。息を引き取った後も降り続けた噴石で傷を負ったとみられる遺体もあった

▼74人が犠牲になった8月の広島市北部の土砂災害など大規模災害が相次いでいる

▼自民の片山さつき参院議員が民主政権下で御嶽山観測の予算を削ったという誤った指摘をし、謝罪に追い込まれた。他党への批判や泥仕合をする暇はない。国を挙げた防災対策の強化に取り組むことが先だ。(与那原良彦)