【久米島】台風19号の高潮の影響で、久米島町内にある四つの車エビ養殖施設から大量のエビが海に流され、うち2カ所は防波堤や生けすの一部も破壊されたたことが13日までに分かった。同町の養殖業者によると、過去にない被害の大きさという。今月下旬に出荷を始める予定だっただけに、直前の台風被害に、業者はショックを隠せないでいる。

台風19号の高潮で壊れた久米島漁業協同組合の車エビ養殖場の生けす=13日午前、町宇根

 久米島漁業協同組合によると、台風19号が沖縄を通過した12日午前、同町宇根の車エビ養殖場を点検した際、コンクリート製の生けすの壁面が破壊され、長さ数百メートルの亀裂が入っているのを確認した。同組合の宮里真次参事は「施設の修復に、数億円かかるとみている。現時点では、復旧の見通しを立てられない」と話す。我謝政賢場長は「生けすだけではなく、送水管など電気系統も壊れた。生けすの中の車エビが、どうなっているか心配」と声を落とした。

 また、町阿嘉の養殖業者「エポック」では、水の循環設備が壊れたほか、養殖に使ういかだや道具などが陸地側に散乱していた。山城龍美副社長は「作業場1階部分が浸水し、冷凍庫や発電機も壊れた」と途方に暮れた様子だった。(比嘉正明通信員)