「議論が出尽くして結論が出る状態」か、「行き詰まってしまい結論が出せない状態」か。慣用句「煮詰まる」の正しい使い方はどっち

 ▼文化庁の「国語に関する世論調査」では、後者の誤用を回答した割合が40%と高かった。誤った使い方を聞いた人も多いだろう

 ▼同じ「煮る」を使った言葉に「生煮え」がある。こちらはその生煮えであっては困る議論。再生エネルギー買い取り制度(FIT)の見直しである

 ▼再生エネを普及させるため2012年に始まったFITだが、太陽光発電を中心に普及ラッシュが続き、発電した電気を買い取る電力会社の受け入れ容量が足りなくなった。電気の需給バランスが崩れると大規模停電の恐れがあるため、沖縄電力を含む電力5社が新規受け入れの一時停止を発表している

 ▼この事態に、国はFITの見直しに入った。受け入れ条件の変更、買い取り価格の引き下げなどが検討される。すでに導入した事業者や個人の利害もからみ方針転換には波乱もあろう

 ▼FIT導入時点から想定できたことであり、見直しは避けられない。ただ、原発事故後、再生エネの拡大は欠かせない課題であることも変わらない。検討は始まったばかりである。再生エネの普及を持続的に成長させるため、文字通りしっかり煮詰めた改革でなければなるまい。(宮城栄作)