沖縄県内で学童保育を利用する公立幼稚園の園児(5歳児)が22市町村で1337人おり、園児全体の11・3%を占めることが19日、沖縄タイムスの実施した県内全41市町村アンケートで分かった。沖縄では幼稚園児の学童利用が特例として認められてきたが、子育て支援の充実を掲げて来年4月から施行される「子ども・子育て支援新制度」では認められなくなる。来年度も千人規模で学童を利用したい園児がいるとみられ、預け先を確保できるか懸念が広がっている。

幼稚園に通う5歳児の預け先の内訳

 沖縄では米軍統治時代、公立小学校に併設される形で幼稚園が整備される一方、保育所の整備が遅れ、5歳児の受け皿は幼稚園が主流だった。復帰後も5歳児保育の整備が遅れ、保育を必要とする子どもも幼稚園を利用。そのため、放課後の受け皿として幼稚園児の学童利用が特例で認められている。

 しかし新制度では、制度本来の小学生のみが対象となる。園児が学童保育を利用している22市町村のうち、対策として「幼稚園での預かり保育の拡充」を掲げたのが14市町村と最も多く、保育所での5歳児保育の拡大は検討中も含め11市町村(複数回答)だった。

 一方、現在預かり保育を実施する34市町村のうち、実施時間が午後6時までの市町村が30市町村と最も多く、土曜日の実施はなかった。保育所や学童保育などに比べると利用できる時間が短く、午後6時以降や土曜日に行き場のない子どもが出てくる可能性がある。

 調べでは預かり保育は5008人が、認可外保育施設は384人が利用していた。その結果、「二重保育」の5歳児は、1万1826人のうち6729人と半数を超えた。

 5歳児保育問題に詳しいかみざと社会福祉研究所の神里博武所長は「二重保育を受ける子がこれだけいる中、自治体がニーズをつかめていない。預かり保育拡充だけでなく、定数が少ない保育所での5歳児保育拡充など、子どもの立場に立った施策が求められている」と指摘する。

 沖縄タイムスは9月29日、県内全41市町村にアンケートを配布し、全市町村から回答を得た。

 [ことば]5歳児問題 県外では幼稚園での2年・3年保育、保育園の5歳児保育が普及し、親の状況に合わせて選択できるのが一般的。だが、県内では米軍統治下にプレスクールとして5歳児が通う幼稚園が県内の各公立小学校に併設される一方、公立・認可保育所の設置が遅れ5歳児保育の整備が滞るなど、沖縄特有の課題になっている。