台風19号で延期になった那覇大綱挽。快晴に恵まれた19日、那覇(なーふぁ)んちゅに国内外の人々が交じり、大蛇のような大綱を30分間、引き合った。那覇の街を焼いた「10・10空襲」から70年、平和を象徴する「ハーイヤ」の掛け声が響き渡った。

「ハーイヤ」の掛け声に合わせ、一斉に力を込める引き手たち=19日午後4時20分ごろ、那覇市久茂地・国道58号(松田興平撮影)

 那覇市の会社員、山里正さん(29)は妻斐(あや)さん(25)と生後11カ月の長男正之助ちゃんを連れ、参加した。「強く育ってほしいとの願いを込めました」。終了後、正之助ちゃんを大綱にまたがらせ、カメラで記念撮影した。

 西の旗頭グループで参加したロシア・モスクワ在住の翻訳家セルゲイ・サルキシャンツさん(40)は「独特のエナジーを感じる。沖縄で暮らしたことがあり、綱挽はちゃんぷるー文化の象徴だと思う」。

 那覇大綱挽保存会によると延期になった影響で、200メートルに及ぶ大綱を腐らせないよう通気性のよい倉庫探しなどに苦労したという。比嘉稔会長(73)は「綱挽は灰じんに帰した那覇の街の復興の象徴だった。今日の熱気を感じ、平和な時代を喜んでいる」と語った。