沖縄知事選に臨む前那覇市長の翁長雄志氏(64)は21日の政策発表で、米軍普天間飛行場の閉鎖・撤去、県内移設断念、オスプレイの配備撤回を政府に求めた建白書の実現を最優先する「1丁目1番地」に掲げ、「あらゆる手法を駆使して辺野古に新基地は造らせない」と強調。有権者が最も関心のある具体的な阻止方法については、知事の権限をフル活用する姿勢を示した。(選挙取材班・石川亮太)

翁長雄志氏政策(要旨)

 具体的な手法として、知事選で勝利し「新基地は造らせない」という県民意思を日米両政府や国連に訴えるほか、現知事による埋め立て承認の手続きの経緯を検証する中で「取り消し、撤回も選択肢の一つ」と明言。撤回、取り消しに踏み込まないことに対し疑念を持つ有権者を意識した格好だ。

 一方、普天間飛行場の返還については「県外が『ノー』だから沖縄に置くしかないという発想が違う。安全保障は日本国民全体で考えるべきだ」と提起した。ただ、県外の受け入れ先はこれまでにも難渋してきた経緯があるだけに、先行きは不透明だ。新基地建設に反対する意義と、「普天間」をどう解決するのか、丁寧に説明する必要がありそうだ。

 沖縄振興では、現県政で策定された「21世紀ビジョン」の継承を主張しつつ、基地依存経済との決別を断言し、辺野古埋め立て承認をした現知事との違いを明確にした。

 経済の原動力を「ソフトパワーこそ成長のエンジン」とも位置付け、アジア経済戦略構想の実現や南北縦貫鉄軌道の整備、環境共生アイランドの実現、しまくとぅばの保存・継承なども盛り込んだ。さらに、カジノ誘致に反対の姿勢も明示し、誘致に手を挙げる現職との違いをここでも鮮明にした。

 今回の選挙は、新基地建設に対する是非が最大の争点になる。「断固反対」の掛け声だけに終わらないよう、県民にどれだけ具体的な手法を明示し、理解を得られるかが今後の鍵になりそうだ。