11月16日投開票の知事選に出馬表明した仲井真弘多氏(75)、翁長雄志氏(64)、下地幹郎氏(53)の政策が出そろった。喜納昌吉氏(66)は告示直前に発表する予定だ。最大の争点となる米軍普天間飛行場返還に伴う名護市辺野古の新基地建設で、主張の違いが鮮明になっている。4氏の政策を比較し、論点をまとめた。

[仲井真氏]危険除去へ現実策

 昨年12月に辺野古沿岸の埋め立てを承認した仲井真弘多氏は、一日も早い普天間の危険性除去を達成するには辺野古移設が具体的で、現実的な方策という見方。普天間の5年以内の運用停止も政府に求めている。

 埋め立て承認では知事の裁量の余地は、ほとんどないに等しかったと振り返る。沖縄に基地が集中する現状や辺野古周辺に住む人たちの心情を取り上げ、18日の政策発表では「苦渋の選択だった」と表現した。移設反対の考えには「じゃあどうするのか、答えがない。普天間は放っておけと同じ表現」と疑問視した。

[翁長氏]米でロビー活動も

 翁長雄志氏は「建白書で大同団結し、あらゆる手法を駆使して辺野古に新基地を造らせない」と訴える。移設反対の民意が出れば、ワシントンに駐在員を置き、米政府や議会、国連へのロビー活動も視野に入れる。

 埋め立て承認を検証し、撤回や取り消しも可能とする。設計概要の変更申請を不承認にする可能性も挙げ、知事権限を生かす方針。普天間の解決に向けて「県外は駄目だから沖縄に置くしかないでは、民主主義国家としておかしい。普天間で事故が起きれば日米同盟は崩壊する。全国で考える問題だ」と指摘する。

[下地氏]民意に基づき行動

 下地幹郎氏は辺野古移設の賛否を主張せず「当選後6カ月以内に県民投票を実施し、結果に基づいて行動する」との公約を掲げる。

 下地氏は1996年日米両政府が普天間飛行場の返還で合意後、4回の知事選、5回の名護市長選を経ても返還が実現していないことを問題視。

 「移設問題は選挙では解決できず、県民投票で県民の意思を明確にすることが必要だ」と主張する。

 移設容認の仲井真弘多氏、移設反対の翁長雄志氏には「いずれも過去の主張を変えており、政治不信を招いている」と疑問視している。

[喜納氏]撤回 取り消し強調

 喜納昌吉氏は、仲井真弘多知事による辺野古海域の埋め立て承認の「撤回・取り消し」を強調している。

 辺野古移設に反対する翁長雄志氏が、承認撤回・取り消しを「選択肢の一つ」と表現していることを「言葉ににごりがあり、スタンスが分かりづらい」と批判。自身を撤回・取り消しを明言する唯一の候補と位置づける。

 仮に撤回・取り消しが実現した場合の解決策では「普天間飛行場のヘリ部隊を暫定的に嘉手納基地に移駐させる案も合理的」として、一時的な県内移設を容認する姿勢も見せている。