【宜野湾】沖縄が本土復帰する前年の1971年から85年まで発刊された月刊誌「青い海」全145冊を、同誌の元出版社員で前宜野湾市議会議長の呉屋勉さん(61)が宜野湾市立博物館へ寄贈した。同誌は復帰前後に沖縄をめぐる論議が沸く中、「あすの沖縄をつくる若い広場」として、激動の時代を映し出した。呉屋さんは「若い人たちに見てほしい」と話している。

玉城勝秀教育長(左)に「青い海」を寄贈する呉屋勉さん=宜野湾市立博物館

呉屋さんが寄贈した「青い海」全145冊

玉城勝秀教育長(左)に「青い海」を寄贈する呉屋勉さん=宜野湾市立博物館 呉屋さんが寄贈した「青い海」全145冊

 青い海は大阪のおきなわ出版で創刊。72年から青い海出版社となり、75年に那覇市へ移った。

 呉屋さんは創刊当時、普天間高校3年生。創刊号の4月号と5月号は学校で無料配布された。5月号は同年、春の甲子園に出場した普天間高ナインの特集があり、興味深く目を通したという。東京の大学へ進学後、77年に青い海出版社に入社。83年に退職するまで経理や広告などを担当し、時には原稿の回収にも駆け回った。

 「就職前だったが、『沖縄人はどこから来た』という特集は反響も大きかった。本土復帰の時期で、みんな沖縄への思いが強かったのだろう」と振り返る。

 創刊号は特集「沖縄の青春を考える」を展開し、作家の大城立裕さんや、県内高校生が本土復帰への思いを寄せている。その後も、執筆者を文化人にとどめず、芸能や民俗など幅広い分野の書き手を発掘した。

 呉屋さんは「今でも興味をそそる特集ばかり。後世にも評価されると思う」と話す。元発行人の山城賢孝さんが今年4月に亡くなったことや、自身が4期務めた宜野湾市議会議員を9月に勇退したのを機に、恩返しの思いを込めた。

 青い海の閲覧に関する問い合わせは同博物館、電話098(870)9317。