【那覇】耳の不自由な人に音を知らせる聴導犬への理解を深めてもらうため、日本聴導犬協会は18日、那覇市内の沖縄県総合福祉センターで実演会を開いた。県内外で暮らす2匹がドアのノックや目覚まし時計の音を利用者に伝える様子を、約20人が見守った。

目覚まし時計の音を聞いて参加者を起こす実演をする聴導犬「かる」=18日、那覇市・県総合福祉センター

 聴導犬は利用者が安全に暮らせるだけでなく、心の健康にも有効だという。有馬もと会長は「障がいがある人は『すみません』『お願いします』が多く、周りと平等な関係を築きにくい。聴導犬とは世話をしたりされたり、という平等な関係で、心の負担が生まれない」と説明した。

 聴導犬「けい」を伴って参加した上原麻奈未さん(50)=与那原町=は「一緒に外出すると周囲が(障がいに)気付いて、自主的にお手伝いをしてくれる」。協会スタッフで、聴導犬「かる」と暮らす村澤久実子さん(48)=長野県=も「聴導犬を理解して協力してほしい」と語り掛けた。

 聴導犬には公的補助が少なく、現在全国に55匹、県内に1匹しかいない。目覚まし時計で起こしてもらう体験をした根間湧基君(9)=那覇市=は「やさしく起こしてくれた」と感心。「聴導犬がもっと増えたらいいのに」と望んだ。