米軍普天間飛行場返還に伴う名護市辺野古の新基地建設で、大浦湾側のキャンプ・シュワブ沿岸に、長さ100メートル以上の工事用桟橋が敷設されることが29日までに分かった。砕石などで埋め立て、大型車両の通行可能な幅に整備する。沖縄防衛局は業者との契約を終えたほか、沖縄県から岩礁破砕の許可を得ており、11月16日投開票の知事選後にも着工する。本格的な海上工事は初めてで、埋め立て工事が事実上始まる。

 シュワブ内の陸上部分から沖合に向かって、作業を進める計画という。工事用桟橋の敷設は、防衛局が6月17日に、大成建設と契約を結んだ「シュワブ(H26)仮設工事」(55億2千万円)に含まれている。警備上の理由で契約の一部を防衛省内の秘密に指定し、桟橋の形状や規模、工法などの詳細を明かしていない。

 防衛局が7月に県水産課へ提出した岩礁破砕申請書にも、工事用桟橋に関する図面が記載されていたが、マスコミに公表された文書では防衛局側からの依頼で、関係部分が黒塗りにされていた。ただ、工事は契約から4カ月以上過ぎた段階で未着工。ゲート前での抗議行動を警戒し、工事に必要な砕石をシュワブ内に搬入するタイミングを見定めているとみられる。

 防衛局は、埋め立て本体工事に向けた中仕切護岸の新設や、ケーソン、護岸などの関連工事を入札公告しているが、その前に辺野古の海を埋め立て、桟橋が造られることになる。

 県議会と名護市議会は、新基地建設工事の即時中止を求める意見書を賛成多数で可決している。知事選では移設の是非が最大の争点になっており、県民の反発が強まる可能性がある。(福元大輔、篠原知恵)