大阪子どもの貧困アクショングループ(シーパオ)は、「子どもの今」をサポートする任意団体。一時預かりや食事提供、行政・民間窓口への同行など「今」にこだわって親子を支援する

▼助けを求める夜中の連絡に、翌午前中には支援を届ける迅速さが特徴だ。全国放送でも紹介され反響を呼んだ。沖縄の子どもの貧困問題も調査した経験のある徳丸ゆき子代表に、先日会った

▼シーパオ発足のきっかけは昨年5月24日に見つかった大阪市北区の母親(28)と息子(3)の餓死事件。飽食の時代、都会の真ん中で起きた。「助けられなかった」悔恨から翌25日に支援活動を始めたという

▼格差社会が子どもを直撃している。大人を含めた餓死件数は2011年1746人となり過去14年間で1・7倍増。17歳以下貧困率は初調査(1986年)以来最悪の16・3%(昨年)

▼格差は虐待にもつながっている。発覚した虐待件数は2013年約7万4千件で、心中による子どもの虐待死は47人(12年)。この国の状況をみれば「資金や組織体制を整えている時間は無かった」と徳丸代表。発足後1年、知恵と人の輪で次々と成果を挙げている

▼「乳児死亡 母に有罪判決(豊見城市)」「中2自殺 父に教唆容疑(東京)」(いずれも10月30日付社会面)。間に合わなかった事件があまりに多すぎる。(黒島美奈子)