【東京】元米兵暴行殺人事件を受け、県議会(喜納昌春議長)の代表団は10日、日米両政府に在沖米海兵隊の撤退などを盛り込んだ抗議決議や意見書を手渡した。在日米大使館の幹部は「日米地位協定は機能している」とし、沖縄の求める抜本改定ではなく「運用改善が効果的」と述べた。改めて沖縄側との認識の違いが明確になった。

若宮防衛副大臣(左から2人目)に意見書を手渡す新垣県議(同3人目)=10日、防衛省

 県議らによると、在日米大使館のアーロン・スナイプ安全保障政策課長は、再発防止に向け協力する考えを示したものの「地位協定があるから米軍人・軍属は管理されている。在沖米軍の内規で処罰することもできる。日米地位協定は機能している」と答えたという。

 外務省は黄川田仁志政務官が対応し、4日の日米防衛相会談を受け、地位協定上の軍属の範囲に関して協議を始めたことを説明した。防衛省の若宮健嗣副大臣は「残忍きわまりない許されない事件。明らかになればなるほど、きちんとした対応を求めないといけない。強い憤りを感じる。米軍ともしっかり調整して再発防止に努めたい」と答えた。

 決議では、(1)遺族や県民への謝罪と完全な補償(2)日米首脳による沖縄の基地問題と事件・事故の対策協議(3)米軍普天間飛行場の県内移設断念(4)在沖米海兵隊の撤退と基地の大幅な整理縮小(5)日米地位協定の抜本改定(6)米軍人・軍属などの凶悪事件発生時に、民間地域への立ち入りと米軍車両の進入を一定期間禁止する措置―などを求めている。