街頭とはひと味違う選挙戦が展開されている。ネットを使った選挙活動が昨年解禁。4候補者の陣営はソーシャル・ネットワーキング・サービス(SNS)やネット中継を駆使した、初の県知事選に挑んでいる。(矢島大輔)

候補者の選挙運動がスマートフォンを使ってインターネット上のライブ配信サービスで中継されている(画像の一部を処理しています)

■ITチーム常勤

 下地幹郎さん(53)は告示日の10月30日、県庁前広場で行った出陣式の一部始終をネットで生中継した。常勤3人の「ITチーム」が担う。

 大学生ボランティアのゆんたくをネット中継し、彼らの要望に下地さんが応じる企画「政治のおたまじゃくし、沖縄を変える!」も始めた。候補者の中で最年少。担当者は「選挙に無関心だった若い人に興味を持ってもらいたい」と話す。

■人出不足カバー

 喜納昌吉さん(66)は同31日、ハロウィーンの仮装をした有権者たちに握手をして回った。専属スタッフがその姿をスマートフォンでネット中継した。

 「企業や政党の支援は期待できない。人手やカネで劣る分、ネットで無党派層に訴えたい」(担当者)。ネット選挙に精通するブレーンが仕切り、サバニに乗る出陣式や音楽ライブなど、拡散されやすい絵になる活動を心掛ける。

■庶民派アピール

 翁長雄志さん(64)は1日の沖縄セルラースタジアム那覇で行った決起集会の様子を、動画で生中継した。ツイッターには昼食で牛丼を食べる写真を載せ、「牛丼パワーで午後も頑張ります! 80年代に人気だった某マンガの主人公も大好きだったな~」とつぶやき、庶民的な親しみやすさを演出した。

 「演説を直接聞けない離島などの有権者にも、人柄を伝えたい」と、担当者は言う。

■にこやかな父親

 仲井真弘多さん(75)は10月、家族と思い出を語る動画「娘・婿・孫大集合」をHPに掲載し、終始にこやかな父親像をアピール。ツイッターには昼食時の写真を載せ、「昨日のお昼は、焼きそば。沖縄そば大好きです!」とつぶやいた。

 「テレビや新聞のマスコミ報道だけでは堅いイメージに思われがちだが、本当は優しくてユーモアがあるところを伝えたい」と、担当者は語る。

【ことば】ネット選挙 公職選挙法が2013年に改正され、同年7月の参院選から解禁された。選挙期間中でも政党や候補者がHPの更新、SNSなどを使った情報発信や投票呼び掛けができるようになった。時間の制約はなく、24時間利用できる。