「毎日、新聞のコラムを読み込んでいるらしい」と聞き、どう読まれているのか知りたくて見に行ったが、見事に裏切られた。授業は「読む」を通り越して「書く」まで進み、しかもその文章の構成にまで踏み込む推敲(すいこう)をしていた

▼先日開かれたNIE実践フォーラムでの興南中学2年生の公開授業。前回授業までに各人が新聞の記事を選んで、それを基に書き上げたコラムが素材になっていた

▼相手に伝わる論理構成か、分かりやすい表現や効果的な例になっているか。3~5人で1人の作品を読んで議論を深め、代案も出す。文章を書いた生徒も、仲間の指摘に耳を傾け納得する

▼新聞を使って読む、知る、考える、表現する、評論する、相手の立場で考え直す。随分いろいろな使い方ができるものだと感心した

▼コラムを読むだけでなく、一つの記事について生徒同士で「あなたならどう対応する」などと問い、それに対する答えを書くリレーノートもある。日々、記事から何かを考える積み重ねが、力になっているようだ

▼子どもにとって、1人で新聞を読むのは少し難しいかもしれない。でも周囲との会話や問い掛けがあれば、紙面の前で立ち止まって考え、自分の世界を広げ深めていける。子どもの可能性の大きさと同時に、それを支える大人の必要性も強く感じた。(安里真己)