■導入する必要ある 下地幹郎氏

 国際観光が増え、アジア太平洋地域の経済成長の伸長を背景に、国が「国際観光立国宣言」を掲げて外国人観光客拡大に取り組む中で、カジノ・エンターテインメントが浮上してきた。

 これを受け観光立県を掲げる沖縄県も、観光客一人当たりの県内消費額が伸び悩むなどの課題解決策の一つとして検討委員会を設置し、導入を検討している。

 既に「沖縄統合リゾートモデル」が県民論議の素材として公表されているが、この間の県の取り組みについて私は一定評価する。

 さまざまな問題点がこれまで指摘されているが、経済効果や世界水準の国際観光地をめざす沖縄にとって、カジノは何らかの形で導入する必要はあると考える。

 指摘されている問題点をきちんと整理し、国が法律を整備する前に手を上げておくことが重要なポイントです。

■財政の柱の一つに 喜納昌吉氏

 アジアで急増する富裕層を対象にした、カジノを含む長期滞在型高級リゾートや、医療・介護・保養ツーリズムなど、高額消費する顧客を増やす。

 これにより観光産業の収益性の向上と、他産業への波及効果を上げることで県内での雇用を増やし、県民所得を上げる。

 カジノは入場可能な人を内外の富裕層に限定して認めるべきだ。

 ギャンブル依存症などの弊害は、むしろパチンコ・パチスロの方が大きい。

 パチンコ・パチスロは放置して、カジノにだけ反対する風潮はおかしいのではないか。

 カジノの客は、タクシーを利用する人が多い。レンタカーの急増に押され、低所得に苦しんでいるタクシー運転手への所得効果も見込める。

 カジノによる収益を、沖縄県の財政の柱の一つにする。

■悪影響懸念で反対 翁長雄志氏

 県が策定した「2012年度統合リゾート検討事業報告書」によると、経済効果、雇用誘発効果などにより沖縄観光振興が見込まれているが、一方で、ギャンブル依存症の問題や青少年、地域環境など県民生活への悪影響が懸念されることも報告されている。

 また、全国のカジノ設置に反対する代表的な意見として(1)カジノは経済効果の代償に借金や失業、職場放棄、犯罪などの社会的損失の発生(2)ギャンブル依存症の問題の発生。日本はパチンコが盛んで厚生労働省の調査で50万人超の依存症者がおり、家庭の崩壊や自殺増の懸念(3)借金を払えなくて窃盗事件の増加や、取り立てに暴力団が介入し、地域コミュニティーが壊れると指摘している。ソフトパワーにけん引される沖縄の観光の将来や青少年の地域環境などに悪影響が懸念されるカジノには反対。

■県民の合意が前提 仲井真弘多氏

 統合リゾートは、観光振興や税収の確保など経済波及効果の面でメリットがある。

 多様なエンターテインメントの提供が可能であり、世界水準の観光リゾート地の形成を図る上で、有効な手段の一つである。

 一方で、カジノはギャンブル依存などの課題がある。こうしたカジノに関する懸念事項に対しては、国が講じる措置に加え、必要な対応策について厳格に検討する。

 もう一方では、沖縄の豊かな自然、独自の歴史・文化、癒やしの空間など、沖縄観光がこれまで培ってきた観光ブランドがある。

 課題を検討しながら、もう一方では観光ブランドを高め、魅力を最大限引き出すような沖縄にふさわしい統合リゾートの在り方を検討し、具体的構想・計画を示しながら、県民のコンセンサスを得ることを前提に取り組む。