BSE(牛海綿状脳症、狂牛病)対策の一環で、2002年から廃棄が義務付けられていた食肉用ヤギの大腸や小腸が、1日から食べられるようになった。厚生労働省が「10年以上の対策で国内外のBSEリスクが減ってきた」と特定危険部位の一部を14年ぶりに解禁したためで、沖縄県内のヤギ料理ファンは「内臓の濃厚なコクが加わってこそ、本物のヒージャー(ヤギ)汁。14年は長かった」と歓声を上げている。

ヤギ汁に舌鼓を打つ来店客。大腸・小腸の流通量はまだ少ない=10日午後、那覇市安里の「美咲」(金城健太撮影)

 と畜場法施行規則が1日付で一部改正・施行され、厚労省はヤギと羊の特定危険部位のうち大・小腸、胎盤の解禁を都道府県などに通知。回腸や脾(ひ)臓、月齢12カ月を超える頭部や脊髄は引き続き除去・焼却が必要だ。月齢12カ月以上に課されていた検査も、脱毛や関節炎などの異常がある個体だけになった。

 県生活衛生課によると、沖縄のヤギのと畜数は2014年度2411頭で全国の8割近く。沖縄山羊文化振興会の平川宗隆会長(70)は「腸のないヤギ汁はミルクのないコーヒーのように物足りない。安全な飼料で育つ沖縄のヤギに病気の影響はなく、一日も早い解禁を願ってきた」と喜ぶ。

 ただ解禁間もないため流通量は限定的だ。南城市の県食肉センターでは、約10日間で20頭ほどをと畜。下地勝業務部長(53)は「1頭から取れる大・小腸は平均1・5キロから2キロ。一般に出回るのは、もう少し先になる」と見通す。(社会部・新垣綾子)