■農家守る仕組みを 下地幹郎氏

 TPP参加で関税が撤廃された場合の県内農林水産業への直接影響額(生産減少額)が580億円、関連産業への影響額を含むと1422億円になるという県の試算が公表されている。

 この試算は農林水産省データでなされているが、例えばサトウキビの場合、すでに国際自由化されており、国際相場価格に甘味資源交付金を上積みした金額が農家に支払われる価格になっている。

 このような仕組みはWTOで認められおり、TPPでもこのような仕組みは認められることになるが、試算では触れていない。

 また、TPPだけではなく、アジア太平洋広域FTA(RCEP)の論議も進められていることにも留意する必要がある。

 この部分が整理されず、サトウキビ作や肉用牛農家を守れる仕組みが示されないままのTPP参加は断じて反対する。

■米の経済植民地化 喜納昌吉氏

 TPP問題の本質は、環太平洋における米中の覇権争いであり、経済問題の根底には軍事摩擦が潜んでいる。尖閣問題を抱える沖縄は、大航海時代の万国津梁の精神を取り戻し、米中の和合をはかるよう政府に働きかけるべきだ。

 TPPはアメリカの利益、世界の大企業の利益にはなるが、わが国民には何の利益もない。

 それどころか、農畜産業だけでなく、雇用、医療・保険、食の安全など生活そのものが破壊されてしまいかねない。TPPは、日本を事実上世界の大企業、アメリカの経済植民地化する不平等条約である。

 アメリカは軽自動車も郵便貯金もなくせと要求している。秘密交渉で国民の代表であるはずの国会議員さえその内容を知ることができず、締結後、4年間も内容が国民に知らされないという事実がその危険性を示している。

■重要品目 関税維持 翁長雄志氏

 離島を抱える沖縄県においては、農産物重要5品目などの砂糖、牛肉、豚肉およびパイナップルなどの関税が撤廃された場合、農業に限らず定住社会の維持そのものに深刻な影響を及ぼすことが懸念されている。

 したがって、TPP交渉においては、沖縄県における重要品目である砂糖、牛肉、豚およびパイナップルなどの関税を維持すること。TPP交渉に関する国民への情報開示を徹底すること。また、農林水産分野の重要5品目などの聖域が確保できなければ、交渉からの脱退も辞さないことも重要である。

 TPPは、全ての品目で関税の撤廃を目指しており、これまでのTPP閣僚会合でも、農産物の関税分野において合意がなされておらず、今後の交渉においても、農産物の自由化を深く求められることが予想される。これらの考え方が守らなければTPPに反対。

■撤廃は離島に影響 仲井真弘多氏

 環太平洋連携協定(TPP)は、原則としてすべての品目で、関税を撤廃することや、サービスや投資、政府調達など幅広い分野に関わるものであり、農林水産業や医療関係などの県内関係団体から、国民皆保険制度の維持や、食の安全・安心などについての懸念が示されている。

 特に、本県の農林水産業においては、サトウキビ、肉用牛、豚肉などで、関税が撤廃された場合、極めて大きな影響が懸念されている。

 とりわけ、サトウキビなどの農林水産業が基幹産業となっている離島地域においては、地域経済に大きな影響があるものと認識している。

 重要5品目(コメ、麦、牛肉・豚肉、乳製品、サトウキビなどの甘味資源作物)の聖域が確保されることが、最重要である。