帝国データバンク沖縄支店は10日、顧客データなど営業秘密に関する県内企業の意識調査結果を公表した。回答した61社の約1割が過去5年間で漏洩(ろうえい)(疑い含む)を経験し、全体の82%(50社)が情報管理について「重要」と認識する一方、実際に防止に取り組んでいる企業は45・9%(28社)にとどまり、全国平均を5・7ポイント下回った。

 同支店では背景に人的・金銭的に余裕がない中小企業が多いとし「ひとたび情報漏洩が起きると、信用が失われるなど企業価値を大きく損なう。政府は成長戦略で『知財立国』を掲げており、専門家の派遣や金融的支援など、行政の立場からも早急な対策が必要」としている。

 「営業秘密」は公然に知られず、秘密として管理され、事業活動に有用な技術・情報を指し、顧客データや食品レシピといった製造ノウハウなどが含まれる。

 過去5年間で営業秘密の漏洩の有無を聞いたところ「事例があった」「疑われる事例があった」と答えた企業は計6社(9・8%)。「事例はなかった」が49社(80・3%)、「分からない」が6社(9・8%)。

 営業秘密に関する情報管理の見解は、約8割が「重要である」としつつも、漏洩防止に取り組んでいる企業は半数なかった。疑いを含め漏洩事例があった企業でも、約3割が対策を講じていなかった。

 今後も含めた具体的な取り組み(複数回答)は「情報の管理方針等の整備」が28社でトップ。次いで「営業秘密とそれ以外の情報を区分」21社、従業員や役員、取引先などとの「秘密保持契約を締結」17社、「懲戒処分基準を設け、従業員に周知」「データ等の持ち出し制限」が、それぞれ14社だった。

 アンケートは、7月にベネッセコーポレーションの顧客情報が外部流出した問題などを受けて全国的に実施。県内は8月18~31日に実施、163社のうち61社(回答率37・4%)から回答を得た。