コバルトブルーの海に浮かぶ島々。東西約1千キロ、南北約400キロの広大な海域に160の島々が点在し、39の有人離島からなる島しょ県沖縄。島々の持つ個性的な文化や豊かな自然は、沖縄が世界に誇れる魅力でもある。半面、離島の住民は「しまちゃび」(離島苦)と表現される厳しい暮らしと長年にわたり向き合ってきた。

 離島振興は、沖縄21世紀ビジョンで交通体系の整備や基地跡地利用などと並んで重要課題と位置付けられている。しかし、現状は割高な移動・輸送コスト、行政サービスの高コスト構造などが住民の生活を圧迫し、産業振興の制約となっている。

 本土復帰後も沖縄本島と離島の格差は解消されていない。教育や医療、福祉など生活条件整備の立ち遅れは、高校進学や病気にかかった際の入院や通院などで、離島住民の経済的負担として重くのしかかっている。

 県は2012年度から21年度までの10年間の離島振興計画を策定し、「定住条件の整備」と「特色を生かした産業振興」を柱に、生活支援や福祉の充実などソフト事業に重点を置いた施策を展開する。だが、多くの離島が人口減少に直面しており、対策は待ったなしだ。

 離島の持つ魅力は、良質な観光資源だけでなく、近年は海域における海洋資源の存在などで評価が高まっている。離島のハンディ克服と潜在可能性を最大限に生かすことが、県政の重要課題である。

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 下地幹郎氏は、離島振興を沖縄の成長戦略と位置付ける。離島-本島間の航空運賃5千円、船舶運賃500円を実現することで、人や物の流れを変え、離島の人口増加や産業活性化を図るとする。

 喜納昌吉氏は、一括交付金を活用した「ベーシックインカム」(最低限所得保障制度)の導入を掲げる。人口減少の著しい離島から導入すれば、全国から若者のUターンなどが期待できるとする。

 翁長雄志氏は「離島力の向上」を掲げ、離島航空路線の運賃軽減、離島医療の充実・医師確保対策、水道料金など生活コストの低減、離島出身者の寄宿舎整備など幅広い支援を行うとしている。

 仲井真弘多氏は、交通・生活コストの低減、医師確保など定住条件の整備による離島の生活支援を掲げる。高速大容量の海底光ケーブル整備などで若者が島に戻れる雇用創出に取り組むとする。

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 県は35年までに150万人を目指す「県人口増加計画」を策定した。離島も含め人口バランスの取れた社会が目標だ。しかし、本島の人口が増加している一方、離島の人口は減り続ける二極化が進んでいる。人口減少に「危機感がある」とする自治体は離島を中心に20市町村に上る。

 3月には慶良間諸島が国立公園に指定されるなど、離島をめぐる状況は、悲観的なものだけではない。本島との格差解消は容易ではないだろうが、4氏には政策の実効性と実現への道筋を語ってもらいたい。