きょう県内で四つの選挙が投票日を迎えた。県知事選、県議補選、那覇市長選、同市議補選。日本国憲法が満20歳以上の国民に与えた選挙権を沖縄県民が行使する日

▼もともと日本に無かったこの権利は、69年前の戦争で多くの命や財産と引き換えに先達が獲得した。それなのに近ごろ軽んじられてはいないか。県知事選の投票率は戦後初の主席公選の約9割から減少の一途。直近の2010年は約6割

▼国政選挙はさらに低迷し、12年衆院選は戦後最低を記録(全国59・32%)した。そうして誕生した国会議員は今、法案審議を放り投げ解散に走る。逼迫(ひっぱく)する国家財政問題や震災復興など約束した課題解決は達成していないのに

▼逆に、復興予算として震災後に削減した国会議員歳費は議論なく復活。社会保障費に充てるとして消費税増税に踏み切ったが、年金は減った。中国や韓国など外交問題も課題山積のまま

▼公約を軽んじる政治家の存在と、投票率の低さは密接に関係しているようだ。国際映画祭での受賞歴もあるヤン・ヨンヒ監督は、先の衆院選後に来県した際「無関心ほど政治に都合よいものはない。今の日本ほど政治家が楽な国はない」と話していた

▼在日コリアン2世の彼女が、権利を行使しない国民に呈した苦言。その意味を重く受け止めたい。投票へ行こう。(黒島美奈子)