仲井真弘多氏は、保守が県政を奪還した16年前から協力してきた公明党の支持を得られなかった上、保守系3候補の出馬で出身母体の経済界も分裂、従来の組織力を生かした選挙活動ができず、選挙序盤からリードする翁長氏を追い上げることができなかった。最大争点の基地問題では「普天間飛行場の1日も早い危険性の除去」を訴えたが、辺野古埋め立て承認や「いい正月が迎えられる」発言など承認前後の言動に対する反発をはね返せなかった。

 公明党や企業の金秀、かりゆしなどが抜けた分を埋めるため、主要企業グループで構成する「12社会」を構築。全県で政策ビラ配布や街頭での支持訴え、電話作戦など企業主体で展開、重点地区の那覇市内全域でビラを5回も配布したが、支持は広がらなかった。

 那覇空港第2滑走路建設や一括交付金などの2期8年の実績、県が主体となって初めて策定した沖縄21世紀ビジョンの実現を前面に打ち出したが、沖縄タイムスの情勢調査では基地問題の関心が高く、大きな支持にはつながらなかった。9市長らから支援を受け全41市町村に支部を設置、票の掘り起こしを狙ったが、同様に支部を設けた相手陣営に及ばなかった。自民は菅義偉官房長官など閣僚クラスや党本部幹部が連日来県するなど挙党態勢で支援。県議も選対本部の各部局を取り仕切った。那覇市長選とのセット戦術も市長候補の人選難航で、運動がかみ合わず効果は限定的だった。(選挙取材班・照屋剛志)

■「考えていなかった結果」仲井真氏

 仲井真弘多氏の話 全く考えていなかった結果となった。普天間飛行場の一日も早い危険性の除去という私の考えを通せなかった。ただ、(県外を主張して)何年頑張れば現実に危険性の除去ができるのか。(普天間飛行場の)5年以内の運用停止状態や規模を小さくして辺野古に移設する現実的な方法でないと、(普天間問題は)いったいいつ解決するのかということになる。私は公約を変えたとは微塵(みじん)も言っていない。県外を含むあらゆる手段を検討すると言った。(要因は)きちんとした結果が出てから分析したい。

■力足らずの結果

 下地幹郎氏の話 政治家として力足らずの結果で、言葉を失うばかり。沖縄を良くしたい、変えなければという思いは今も変わらない。全部を自分の責任にし、どう結論を出すか考えたい。翁長さんには、貧困問題など米軍基地以外の問題も解決してほしい。

■矛盾点出た選挙

 喜納昌吉氏の話 沖縄の抱える矛盾点が表に出た選挙だ。政党、組合、財界どこからも応援がない中、時間が足りなかったのが敗因。翁長さんには、辺野古の埋め立て承認取り消しの公約を守ってほしい。衆院選では沖縄1区か3区から出馬したい。