沖縄県警が2006~15年の10年間で摘発(逮捕)した「凶悪犯」のうち、人口1万人当たりの平均人数は「米軍関係者」が「県人など」を約2・3倍上回った。米軍犯罪が起きるたびに「米軍関係者による犯罪数は県人に比べて少ない」との指摘が上がるが、県民と、県内に在住する米軍関係者の人口割合を無視し、都合のよい統計数字を用いた指摘も多い。その上、基地内で発生した事件は把握もできず、実態は統計より深刻な可能性もある。

 県警が摘発した「全刑法犯」のうち約7割は窃盗が占める。窃盗には万引なども含まれ、全体の件数を押し上げている。こうした全体統計を用いた場合、「米軍関係者」の犯罪摘発率は「県人など」より下がる。

 さらにインターネット上では「凶悪犯」について米軍関係者と県人の摘発数を直接比較する事例もある。143万人超の県人口と、5万人弱の米軍関係者を同列に見て「県人が何倍も多い」などと指摘するケースもある。

 しかし、人口1万人当たりで見れば「米軍関係者」の割合は格段に上がり、度重なる米軍事件にさらされる県民の基地負担の実状が浮かびあがる。県警関係者は「統計は、あくまで県警が摘発した数。米軍基地内で発生した事件は知るよしがない」とも語る。

 米国防総省が昨年5月に発表した報告書によると、2013年10月からの1年間、米軍内で起きた性犯罪の被害者数(推計)は1万8900人に達した。

 実際に被害を届けたのは6131人で全体の約3分の1程度。うち約4分の1が米国籍以外の一般市民と指摘している。